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ベトナム Feed

2013年9月 1日 (日)

HIEN THUC 「THIEN SU」

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 ベトナムの歌手ヒエン・トゥクの2011年のアルバムです。チン・コン・ソン曲集でございますね。昨年11月にプランテーションに行った時にゲットしたブツなのですが、ボログで取り上げるのをすっかり忘れてしまってましたね~。昨年からウォークマンに落としておりまして、特に寝る時のBGMとして聞くことが多いブツなのですが、大体1曲目から2曲目で眠ってしまいますので、ほとんど聞き通した覚えがありません。まあそれ程までに心地好い音楽なんですけど、やはり一度はちゃんと聞き通しておくべきかな~ってことで、この度やっとしっかりと起きた状態で聞くことにした次第でございます。

 まあこのブツにつきましては既に各所で言われていますが・・・って、アルバイテンさんのブログともう一箇所でしか取り上げられているのは見たことがないですけど、最近のベトナム歌謡の中でも出色の高品位なアルバムでございまして、夢見心地のしっかりした音作りと、ベトナムらしいしっとりした情緒が融合した、素晴らしい逸品であります。言ってみれば大人の為の子守唄という感じでございまして、湿り気を帯びながらもベタつかないヒエン・トゥクさんの優しい歌声と、少ない音数で思わずまどろんでしまうような空間を作り上げるバックの演奏が、とても心地好い眠りを演出してくれるのであります。この音楽は、おそらくですけど、誰にでも受け入れられるんじゃないですかね~。

 誰にでも受け入れられるとは言っても、ベトナムらしさを薄めて聞き易くしているのではなくて、強固なベトナムらしさはしっかり持っているんですけど、それでいて誰の耳にも優しく響く音楽って感じでございます。ベトナム音楽の奥深さをここまでさり気なく聞かせてくれる作品って、いくら最近のベトナム音楽のレベルが急激に上昇しているからと言っても、他にはなかなか無いと思いますね~。興味がおありの方は、無くならない内にゲットしておいた方が良いかと思います。東南アジアのブツは、すぐに入手困難になりますので・・・って、既に入手困難かもしれませんけど。

 実は今年はまだ一枚もベトナム音楽のブツを買っていないんですけど、こういう作品を聞いてしまうと、再びベトナム音楽熱が再発してしまいそうですね~。まあ昨年プランテーションでゲットしたベトナムのブツがまだ多々あるのと、今年のベトナムはブツのリリースが少ないということもありまして、新譜を色々と聞きたいという状況にはなっていないのですが、やはりベトナム音楽はわっちにとって常に気になる存在であります。更なる注目盤が出て来るまでは、このヒエン・トゥクの傑作をじっくりと聞きながら気長に待つことに致します。

「とりあえず1曲、キラーな一発でございます。」→コチラ

2013年3月18日 (月)

PHI NHUNG 「NGUA O THUONG NHO」

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 ベトナムの歌手フィ・ニュンの04年のアルバムです。昨年プランテーションにてゲットした来たブツでございます。わっちはベトナムの歌手の中でフィ・ニュンはかなり好きなんですが、それはこの白人的な顔立ちなのに、まるでモーラム歌手みたいなコテコテの田舎アジアンな歌い口を聞かせてくれるからなんですよね~。白人的な顔立ちのコテコテなアジアン、実に良いではないですか!

 この人は元々ニュー・クインやゴック・ハーみたいな在米歌手でありまして、このブツも実はUSA盤なんですけど、その後ベトナムに帰郷してからはずっとベトナムで活躍しているようですね。メリケンにはどの程度のベトナム人コミュニティが存在するのかは知りませんけど、ベトナム本国よりもクオリティの高い音作りでブツを出している歌手が多々いるワケですから、そこそこのマーケットがあるんでしょうね。しかもメリケン文化に毒された音楽をヤッテいるのではなくて、「いかにもベトナム」という音楽を作り続けていますから、ある程度の市場規模が無ければこういう音楽は成立しないと思われます。

 フィ・ニュンのこのブツも、どこからどう聞いてもベトナムとしか思えない音楽でありまして、その強固なベトナム性というものはおそらく世界のどこへ行っても失われるものではないのだと感じられます。多分ですけど、本国を離れてメリケンなどという異国の地で暮らすベトナムの方々は、望郷の念から本国の人よりも強くベトナム的な要素を求めているのかもしれませんね。だからこんなコテコテなブツが当然のように出て来るのでありましょう。

 フィ・ニュンは基本的には民歌の歌手でありますが、ここではその手の曲もポップス的な曲も色々と歌っています。そんな中で特に聞きモノなのが、6曲目のタン・コであります。タン・コはカイルオンみたいな伝統的な歌劇の劇中歌のようなモノでありますが、喋りと歌が渾然一体となった劇をそのまま収録したような約14分にもわたるこの曲は、間違い無くこのブツのハイライトと言って良いと思います。何と言いますか、普通に歌っているよりもタン・コの方がフィ・ニュンには合っているんじゃないかと感じられるんですよね~。フィ・ニュンの歌手及び役者としての資質の高さを存分に窺い知ることが出来る1曲だと思います。この曲だけでもこのブツを買う価値はあるんじゃないでしょうか?

 イヤイヤ、これはマジで素晴らしいアルバムですね!前から好きな歌手ではありますが、これでますます好きになってしまいました。フィ・ニュンは確かタン・コのアルバムを出していたはずですので、まずは是非それをゲットしたいですし、出来ることならこの人のアルバムは全て聞いてみたいな~と思う今日この頃でやんす。

あと、今回は試聴の貼り付けは無しでやんす。

2012年10月 3日 (水)

TRA MY 「MY IDOL VOL.2 2012」

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 ベトナムのアイドル歌手チャ・ミの、今年発売の新作であります。とりあえずはタイトルの「VOL.2」というのを見て、「あれ、何かヘンだな~?」と思ったのですが、この人、確かこれが4枚目のアルバムのはずなんですよね~。「MY IDOL」シリーズ以外に「MY ANGEL」シリーズを2枚出しているんですけど・・・と思ってブツ4枚を並べていてふと思ったのですが、これってもしかして同姓同名の別人が出してるってこと?だってアイドルとエンジェルって、どう見ても顔が違いますからね~。となると、わっちは今ままでアイドルとエンジェルを同一人物だと勘違いしていたことになります。うーむ、まあどっちでもいいか・・・って、良くないか。

こちらはエンジェルの方。まるでマリリン・マンソン。
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 とりあえずは別人だということにしておくとして、1枚目の「MY IDOL」ではまだまだ不安定な所もあったチャミちゃんの歌でしたが、ここではすっかり安定したお姉さんの歌唱を聞かせるようになっていまして、その順調な成長振りが嬉しいですね~。よしよし、わっちが教えた通りに育っているではないか、などと、妄想も膨らむ今日この頃♪実際にこの耳馴染みの良い歌声は、なかなかの聞き物だと思いますよ。ベトナム・アイドルの実力を見せ付ける、かなりレベルの高い歌なんじゃないかと思います。ルックスもイケてますし、要注目の存在だと思いますけど、如何でしょうかね~?

こちらは1枚目。マリリン・マンソンっぽさは微塵も無く、鈴木亜美っぽい。
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 音的にはロックなんかも大々的に取り入れたベトナムR&Bが基本なんですが、ベトナム歌謡らしいしっとりしたアジアン歌謡もありますし、これまたベトナムらしいズッコケるようなピコピコしたエレポップ風の曲も入っていたりして、ベトナム・ポップスの醍醐味をこれ1枚で丸ごと味わえるのではないかと思います。ベトナムのポップスってどんな感じ?と思っている人には、とりあえずコレ聞いてみたらエエよ~などと推奨出来る作品になっていると思います。まあ7曲で30分程しか入っていませんけど、2曲入りのDVD付きですから、曲数の少なさは勘弁してやって下さい。

 まあ別にどうでもいいんですけど(良くないかな?)、ベトナムって結構曲数の少ないアルバムって多いんでやんすよ。現在は1枚に15曲とか16曲とか入っていて当たり前の時代で、曲が多過ぎて全部聞き通すのがしんどいという場合が多々ありますけど、時代の流れに逆らうかのように、ベトナムは8曲とか9曲とかのブツが普通に出回っているんですよね~。何か理由があるのかどうかは知りませんけど。「あれっ、もう終わり?」って感じであっと言う間に聞き終わってしまうベトナムのブツって、ちょいと損した気分にもなりますが、逆に新鮮でもあります。その点でもこのチャミちゃんのブツは、如何にもベトナムらしいブツという点でも、ベトナム音楽体験盤としてお薦め出来るかと思います。

 で、最終的に気になるのは、アイドルとエンジェルは別人かどうかってことであります。やっぱりどう見ても顔が違いますし、声も違いますし、別人としか思えません。どなたか、真相をご存知の方は是非お教え下さいませ~っ!

あと、下に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。


「まずは1曲、ラップ歌謡であります。」→コチラ

「もう1曲、バラードであります。」→コチラ

2012年10月 2日 (火)

THU THUY 「DEN KHI NAO QUEN」

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 わっちが最も好きなベトナムの歌手トゥ・トゥイ(以下、愛称のキャンディ)の、今年発売の新作であります。これで5枚目ですね。キャンディちゃんはわっちがベトナム・ポップスで唯一全作品を揃えている歌手なんですが(あ、唯一じゃないや!)、何がそんなに魅力なのかと言いますと、アイドル・グループ出身ながらも非常に優れた歌唱力と、ベトナムの他のポップス歌手より何歩も先を進んだ鋭い感覚、そしてキラリと光るセンスを持ち合わせているところですかね~。作詞作曲もしますし、アルバムは常にセルフ・プロデュースという点を挙げても、歌さえ歌えればいいという他の多くの歌手達とは意識レベルが違うという感じがするんでやんすよ。あ、もちろんルックスが良いというのも大きなポイントですよ♪

 これまではベトナムR&Bをマニアックに突き詰めるようなアプローチを見せていたキャンディちゃんですが、今回は随分アジアンな情緒が溢れる歌謡曲に接近していますね。まるでお昼のメロドラマの主題歌にでもなりそうな雰囲気の、しっとりした曲が多くなっています。しかしそれが全然ベタ付かずに、スッキリとクールな感覚で統一されているのは流石だと思います。これはキャンディちゃんならではの音だと思いますね~。

 キャンディちゃんはこれまでR&Bをマニアックに追求する中で、80年代のプリンスみたいな、音数を削ってどれだけ歌や曲を強靭に出来るかという命題に挑戦していたように感じられる時期がありまして、出来るだけ簡素な音で音楽を豊かにするという意識が常にあるように思われます。出来るだけシンプルなアレンジで歌と曲を引き立てるという姿勢があるからこそ、アジアンな情緒が溢れながらもクールな表情を失うことが無いのではないかと、わっちは妄想しているのでやんす。

 そんなキャンディ・カラーでビシッと統一されたこのアルバムは、当然の如くやっぱり素晴らしい仕上がりであります。音楽的にはこれまでのR&B路線とは違っているとは言え、音楽に対する姿勢そのものは何も変わっていないという、揺ぎ無い自信が感じられる作品だと思います。その知的でクールな佇まいに、改めてシビレる憧れるゥって感じなのでありますた。いや~、マジで惚れ直しました。ラストにちょっとダサめのアレンジの曲を持って来て、ワザと隙を見せる辺りもなかなか巧みな小悪魔ですな。好き好き大好き♪

あと、下に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。


「とりあえず1曲、しっとり歌謡でございます。」→コチラ

2012年7月 4日 (水)

PHAM PHUONG THAO 「GAI NGHE」

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 ベトナムの巨乳民歌歌手ファム・フォン・タオの、今年発売の新作であります。ジャケには「VOL.10」の文字が見えますが、わっちはこの人のブツは全てゲットして来たつもりなんですけど、昨年11月頃にゲットしたのは8枚目でした。うーむ、一体何時9枚目が出たのでしょうか?ちょいと調べてみないといけませんね~。

 まあこの人のブツについては「ころんの音楽探訪」時代を含めてこれまで散々取り上げて来ましたので、もう特に言うことはありません。スッキリと洗練された音をバックにして、相変わらずパワー溢れる堂々たる歌を聞かせてくれています。音楽的にはいつもと同じ路線ですね。ただ、これまでは溢れ出て来るパワーを抑え切れないという感じがあったのですが、今回は見事にパワーをコントロールしているように感じられます。毎度のことながら、着実な進歩を見せてくれますね~。うーむ、感心感心。また、音作りもダントツでレベルが高くて、ベトナム民歌の中では一人だけ別次元を突っ走っている状態が続いていますね。素晴らしいと思います!「ベトナム民歌を聞くならまずこの作品!」と推しておきましょうかね~。この人はわっちの個人的年間ベスト10の常連さんですが、おそらく本作も今年のベスト10の有力候補になることでしょう。

 というワケで、今回はあまり書くことが無くて、まるで手抜きネタのようになってしまいますた。失礼致しますた!

あと、このブツの曲は見つかりませんでしたので、テキトーに試聴を貼り付けておきます。


「とりあえず1曲、しっとり系で。」→コチラ

2012年6月26日 (火)

MINH CHUYEKN 「DOI CANH」

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 ベトナムの歌手ミン・チュイェンの、今年発売のデビュー盤であります。まずは目の周りに見事な隈取をした、まるでスージー&ザ・バンシーズのスージー・スーみたいなメイクが目を惹きますね。うーむ、ちょいと生意気っぽくてカワイイな~♪何だかホーチミンの街をピリピリとした雰囲気で闊歩していそうな娘でありますが、実は軍隊文化芸術学院の学生なんだそうです。86年生まれとのことですから、現在25か26歳ですか。その歳でまだ学生ということは、落第しまくってるんですね~、頭悪いんですね~・・・って、そんなワケないと思いますけど。おそらく準軍人みたいな身分なんでしょうね。中のブックレットにはこの娘の写真が何枚もあるのですが、青年団の青シャツを着た姿はいかにも軍人っぽい感じであります。ジャケに比べたら、随分オバサンっぽい顔ではありますが・・・。

 青いシャツを着ているとは言え軍隊関係者の歌となれば、所謂「赤い歌」を想像してしまうんですけど、聞いてみると赤い歌なんて雰囲気は微塵も無く、熱血のハードロック歌謡をヤッテいます。ベトナムの歌手らしく迫力のあるハスキーな声で、情念を込めながら噛み付くように歌っているのがいい感じ。しかもメチャクチャに上手い!しかし軍隊関係者だからなのかどうかは知りませんけど、音楽的にはかなりハードロックながらも、何だか折り目正しいと言いますか、実に生真面目に歌のお手本を見せてくれている先生みたいに感じられるんですよね~。軍隊関係者としては極めて傾奇者っぽいメイクをしているにも関わらず、全然不良っぽくないところが何だか妙にカワイイ娘であります。いいな~この娘♪

 ところでベトナムのハードロックと言えば、当然の如く世界中の全ての音楽愛好家がミン・トゥとかティナちんなんかを思い出す・・・ワケがありませんが、歌の力はミン・チュイェンの方が上でありまして、まるでファ・レを思わせる歌い口が実にカッコいいです。わっちのファレちんは圧倒的な歌の力で聞く者を捻じ伏せるという、実に豪快で愉快なステキ歌手でありますが、ミンちんにはそこまでのパワーは無いものの、切れ味鋭い歌唱は聞いていてなかなかに爽快でありまして、その姐御肌的な存在感に思わず惚れてしまう人も多いのではないかと思われます。いいな~このハードロック娘♪

 ただ、ハードロックとは言ってもそこはやはりベトナムでありまして、とにかく「歌を重視する」という姿勢が顕著でございます。普通のハードロックであれば、歌と同等にギターの派手なソロなんかも強調したりするものですが、ここではあくまでバックの演奏は歌の伴奏なのであります。歌を引き立たせる為の伴奏という音作りに徹しているのがいいんだか悪いんだか知りませんけど、その潔さは流石にベトナム歌謡でございます。しかしエレキギターの音が好きなわっちとしましては、派手に大活躍するハードなヴォン・コ・ギターなんかを聞きたいと思うのでやんすが、それは次回のお楽しみってことで・・・絶対に無いと思いますけど。でも聞いてみたいですよね~、ハードロックとヴォン・コの激烈ミクスチャー歌謡!

あと、今回は試聴が見つかりませんでしたので、試聴の貼り付けは無しでやんす。

2012年6月25日 (月)

HOANG CHAU 「DAN CA TRU TINH 1」

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 ベトナムの歌手ホアン・チャウの、多分昨年発売された新作だと思います。わっちはホアン・チャウが大好きなのですが、最近のここ何作かは入手することが出来なくて、実に悔しい思いをしておりました。今年の3月にホーチミンに行った時も、この人のアルバムは1枚も見かけませんでしたし・・・。しかし今回のブツは運良くゲットすることが出来まして、とりあえずはめでたしめでたしってところであります♪

 今回のブツなんですが、ジャケでホアン・チャウさんがアオザイ姿になっているのがいい感じ。これまでは歌謡曲的な美しい曲を美しい声で歌っていた人で、わっちはその歌謡曲路線がめっさ大好きだったワケなのでやんすが、今回はジャケから想像出来る通り、歌謡曲路線ではなくて民歌系ポップス路線になっているのでありますた。確かこの人は元々民歌を歌っていた人ですから、久し振りに元の路線に戻ってみたということなのかもしれません。まあ個人的には前からホアン・チャウさんの民歌も聞いてみたいと思っていましたから、今回のこの路線は大歓迎であります!よーし、大好きなホアン・チャウさんの民歌がどんなモノなのか、お手並み拝見!と思って再生したのでありますが・・・ありゃ、これはちょっと?

 どうしたのかと言いますと、音がダサいのでやんすよ。録音が悪いとかいうことではなくて、音作りが全然イケてないのでやんす。ホアン・チャウさんの歌は相変わらず美しくて、歌謡曲路線の時と変わらぬ素晴らしさなのでありますが、音作りがこの歌に見合ってないのでやんす。これは一体何時の時代の音やねん?と言いたくなるような、ドラムの音がバシャバシャと下品にうるさくて、あまりに安っぽい打ち込みの音がどうにもしっとり気分を削いでしまうという、一昔前の民歌系ポップスがハマり込んでいたダサダサ音作りの轍を実に丹念に踏んでいるのであります。うーむ、何だかなあ・・・。

 最近の民歌系ポップスは随分と音作りのレベルも上がって来て、めっさダサいなんて作品は滅多に出会わなくなって来ていたのですが、まさかホアン・チャウ様の作品でこんな音作りに出会うとは思ってもいませんですた!うーむ、何てこったい・・・。まあ全曲が救い難くダサダサというワケではないのですが、これなら全曲無伴奏バラッドみたいな、歌声だけの作品にしてもらう方が良かったかもしれませんね~。その方が遥かにホアン・チャウ様の歌を堪能出来るような気がします。

 ホント、歌はめっさ良いのであります。歌謡曲の時は「物陰でしくしくと泣く女」みたいな雰囲気があるホアン・チャウ様ですが、民歌では実に伸び伸びとしているのがイイですね~。歌謡曲を歌っているだけあって、他の民歌系歌手には無い柔らかい親しみ易さと表情豊かさが感じられまして、この人のホンモノの実力を実感出来る歌だと思います。

 まあ聞いている内に段々とダサい音にも慣れて来て、素直にホアン・チャウ様の歌を楽しめるようになって来たのですが、それでもやはり音作りについては改善の余地が大いにあると思います。もしかしたらベトナムでは、「歌さえ良ければそれでエエやんけ!」という考え方があるのかもしれませんが、音楽ってモノは歌も大事なら音作りも大事という総合的なバランスの上に成り立っていますから、今後はしっかりと考えられた音作りを望みたいと思います。制作に関わるスタッフさん、お願いしまっせ!

あと、今回は試聴が見つかりませんでしたので、試聴の貼り付けは無しでやんす。

2012年4月30日 (月)

KHANH LINH 「HOA MI HOT TRONG MUA」

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 ベトナムの歌手カイン・リンの04年のアルバムです。昨年7月にプランテーションに行った時にゲットしたブツを、今頃取上げる次第でございます。確かこれは随分前に、nakaさんが取り上げておられたブツのはずです。店長さんも「これは良いですよ!」とおっしゃってましたし、実に楽しみな一枚だったのですが、その後部屋の片隅に置きっ放しになってしまいますた・・・。

 04年のベトナム・ポップスなどと言うと、アレンジがダサくて聞くに堪えないかも?なんて懸念があったりするワケでございますが、店長さんも褒め称えるカイン・リンさんのブツにそんな心配は全く無用であります。このブツ、ハッキリ言ってベトナムのモダン・ポップスの一つの頂点を極めた作品だと言えるかと思います・・・というのはちょっと大袈裟ではありますが、ついついそんなことを口走ってしまいたくなる位に素晴らしい仕上がりだと思います。

 兎にも角にも、まずはこのベトナム・ポップスらしからぬ多彩な音作りは一体どうしたことでありましょうか?まるで映画のサントラ盤のように場面に応じて曲を次々に切り替えて行くような感覚がありまして、奥行きのある立体的な音響は、残響過多と感じる人もいらっしゃるかとは思いますが、映像を想起させるような作りであると感じられます。例えば、ピーター・がぶり寄りさんを思わせるような音作りとでも言いましょうか。まあ、リズム・セクションの音が少々ダサく感じられたりもしますが、その辺はご愛嬌ってことでご勘弁いただけたらと思います。

 そして、そんな音響の中を実に上品且つ優雅に泳いで行くカイン・リンさんの歌声の、美しいこと美しいこと!伸びやかで透明感のある、非常に可愛らしい歌声であります。ベトナムの歌手らしく歌はメチャクチャに上手いですし、しっとりと湿ったアジアンな情緒もあって、しんみりと心に沁みて来ますよ!ベトナムには素晴らしい実力を持ったホンモノの歌手が多々いますが、この人も間違い無くホンモノの歌手の一人ですね~♪

 ホンモノの歌手が多彩な演奏をバックにして歌うこのブツ、アジア歌謡に興味がおありの方には是非お聞きいただきたいな~なんて思っております。聞き所は多々ありますけど、個人的に特に興味深いのは、ケルティック・ハープみたいな音を使ってケルトの音楽と言っても通用しそうな仕上がりになっている曲ですかね~。前から言ってることではありますが、ベトナム・ポップスとケルト音楽には、何かしらの共通するところがあるように感じられるのでやんす・・・って、こんなことを言うのはわっちしかおりませんね。失礼致しますた!

あと、下に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。


「とりあえず1曲、タイトル曲をライヴでどうぞ。」→コチラ

2012年4月24日 (火)

MY CHAU 「MOI TINH QUE」

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 今回取り上げますのは、ホーチミンの旅でゲットして来ました「タン・コ」のブツであります。タン・コって何じゃ?と聞かれてもよくわかりませんし、わっちは「おたんこナース」ぐらいしか知らないのですが、チョロっと調べてみると、ベトナムの歌劇カイルーン(カイルオン)の劇中歌をタン・コと呼ぶらしいです。本当かどうかは知りませんけど・・・。録音年代等の詳細は不明なのですが、音だけ聞いていると昔の録音のような気もしますし、新しい録音のような気もしますし、何だかよくわかりません。ジャケからすると、昔の録音のような気がするんですけどね~。ちなみにジャケのムスッとした顔の人ははミー・チャウという歌手ですが、このブツにはミー・チャウだけではなくて他にも色々な歌手の歌が入っています。歌劇ですから色々な人が出演しているのは当たり前でして、出演者達の歌が一通り聞ける内容になっているのではないかと推測されます。まあ、聞いてもどれがミー・チャウなのかよくわかりませんので、「この人ミー・チャウチャウんチャウ?」などと下らないことを言いながら聞いているわっちなのでやんす。

 何だかよくわからないことばかりのタン・コでございますが、正体は不明であっても、ここに収録されている音楽が大変に魅力的であることに間違いはありません。30分を超える1曲目は劇をそのまま収録しているのだと思いますが、言葉がわかりませんのでどんな内容なのかは全くわかりませんけど、メチャクチャにファンキーな曲で始まる男女の掛け合いは実に楽しいですよ!喋っているかと思えば急に歌になったりと、変幻自在にスタイルを変える掛け合いはとても色彩感が豊かでありまして、言葉がわからなくても十分に楽しむことが出来ると思います。おそらく中国の伝統的な演劇の影響を受けているのだと思いますが、フニャフニャした言葉の響きだけならタイっぽくも感じられますし、メロディは日本の演歌とか民謡っぽくもあります。ベトナム音楽は独特の節回しやメロディが特徴ですけれども、ここで聞ける音楽は東~東南アジア全域に共通する要素があるように感じられますね。ベトナムは職業作曲家が作る音楽よりも、大衆歌劇の方が大らかな音楽性を持っている?

 というワケで、アジアの音楽に親しんでおられる方であれば、意外にスンナリとこの音楽を楽しむことが出来るのではないかと思われます。メロディは先程も言いましたように日本の民謡や演歌に似た感じですし、キラキラと輝くような響きの伝統的な楽器のアンサンブルを主としながら、ブリブリにファンキーな演奏もあれば、何だか妙に心懐かしいエレキ・ギターの音が出て来たりと、展開が次々に切り替わって行きますので、飽きずに楽しめるのではないかと思います。そこにベトナムらしさがあるのかどうか、わっちにはまだ判断出来ませんけど、聞いていて単純に面白いと感じられる音楽だと思いますね~。タイの昔のモーラムやルークトゥンみたいな味わいもあって、ハマれば泥沼という気がする、ちょいと危険な香りを持った音楽でやんすね♪

 それにしても、ベトナムには魅力的な芸能がありますね~。民歌やフツーのポップスだけでも魅力的なんですけれども、言葉が全然わからなくても十分に魅力的な歌劇だなんて、実に素晴らしいではないですか!しかも、伝統に沿いつつも現代的な色々な要素を取り込んでいて、大らかでありつつバイタリティ溢れる音楽を展開しているワケですから、面白くてたまりません!ベトナムの人々の活き活きとしたパワーを感じ取ることが出来る、東南アジア好きにはたまらないステキ盤でやんすよ♪

あと、下に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。


「とりあえずは、雰囲気だけでも感じていただければと思います。」→コチラ

2012年4月19日 (木)

NHU QUYNH 「TINH YEU VO CANH」

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 ホーチミンにてゲットして来ました、在米ベトナム歌手ニュー・クインの99年のアルバムです。この人のブツを取り上げるのは、このボログでは4回目ですね~。3回目に取り上げました2000年のブツは、色々な音楽の要素が感じられるミクスチャー感覚が楽しい出色の作品でしたが、今回のブツは演歌っぽいしっとりした歌謡曲が中心となっております。まあこの人は何を歌っても素晴らしいワケなんですが、当然の如くこのブツも実にステキな仕上がりになっていると感じられます。まるでNHKホールの歌謡ショーの如き雰囲気でございまして、手に汗握る興奮なんかとは全く無縁の、天下泰平な極楽感を醸し出しているブツでやんす。

 前にも言いましたが、この人は安心して全てを任せることが出来る本当に手のかからない歌手(?)ですので、この人のブツに関してはあまりどーのこーの言う気が致しません。どうやってもハズレはありませんので、黙ってブツを聞いて堪能すればそれで良いという極楽歌手であります。当然このブツに関しても、わっちなんぞがあーだこーだ言う必要なんて全くございません。願わくば、この人のブツを見かけるようなことがあれば、試しにゲットしていただきたいな~ってことで。

あと、下に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。


「まずは1曲、おっさんとのしっとりデュエットです。ライヴ映像です。」→コチラ

「もう1曲、こちらもしっとりですね~。」→コチラ